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  公的年金事業の概況が公表  

 
 厚生労働省は昨年12月17日に、平成23年度の厚生年金保険・国民年金事業の概況を公表した。それによると、公的年金制度の加入者数は、平成23年度末現在で6,775万人となり、前年度末に比べて51万人(0.7%)減少している。
 加入者数の内訳は、国民年金の第1号被保険者は1,904万人で、前年度末に比べて34万人(1.7%)の減少、第3号は978万人で、前年度末に比べて27万人(2.7%)の減少となっている。
 一方、被用者年金の加入者数は3,892万人(厚年3,451万人、共済441万人)で、前年度末に比べて10万人(0.2%)の増加となった。
 加入者の総数を男女別にみると、男性が3,490万人となり前年度末に比べて21万人(0.6%)減、女性は3,285万人で前年度末に比べて30万人(0.9%)減となっている。
 受給者数と年金総額は年々増加しているが、受給者数(延人数)は、平成23年度末現在で6,384万人で、前年度末と比べて196万人(3.2%)増加、年金総額は52兆2千億円となり、前年度末に比べて1兆1千億円(2.1%)増加している。
 厚生年金保険の適用状況をみると、平成23年度末現在の適用事業所数は、174万5千事業所数で、前年度末に比べて4千事業所(0.2%)減少している。
 被保険者数は、3,451万人で前年度末に比べ10万人(0.3%)増加している。男女別では男性は2,224万人(増減なし)、女性は1,227万人(0.8%増)となっている。
 育児休業期間中の保険料免除者数は、平成23年度末現在で19万7千人で、前年度末に比べ1万7千人(9.5%)増加している。男女別にみると、男性は9百人で前年度末に比べて31人(3.3%)減、女性は19万6千人で前年度末に比べて1万7千人(9.6%)増となっている。
 被保険者数を年齢構成別にみると、男性は35歳から39歳、女性は25歳から29歳の層の割合が最も高く、平均年齢は男性が43.3歳、女性が41.0歳となっている。
 標準報酬月額の平均は、30万5千円(男性が34万6千円、女性が23万円)で前年度末に比べて1千円(0.4%)減少している。標準賞与額の1回当たりの平均は、42万9千円(男性が49万9千円、女性が29万1千円)で、前年度末に比べて6千円(1.3%)増加している。
 受給者数は3,048万人で、前年度末に比べて105万人(3.6%)増加している。老齢年金の平均年金月額は、15万2千円となっている。
 現在、特別支給の老齢厚生年金(定額部分)の支給開始年齢が、段階的に引き上げられている。
 男性は平成13年度から引き上げられていることにより、平均年金月額の水準は、平成19年度から平成21年度は62歳までと63歳以降で、平成22年度以降は63歳までと64歳以降で大きな差がみられる。平成23年度においては、63歳で10万5千円、64歳で17万3千円という違いになる。
 女性は支給開始年齢が平成18年度から段階的に引き上げられていることにより、平均年金月額の水準は、平成19年度と平成20年度は60歳までと61歳以降で、平成21年度以降は61歳までと62歳以降で大きな差がみられ、平成23年度においては61歳で4万8千円、62歳で9万9千円となる。
 在職老齢年金の対象者は年々増加しているが、平成23年度は312万人と前年度末に比べて15万人(5.0%)の増加となっている。